今回会計士として働き始めてから、出会ったおもしろい!?お客さんの話をします。
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働き始めて3社目のクライアント先でのこと。
業種は水産加工系の会社先でありそこの経理部長のことである。
会計士業界では一般的に新人が貸借対照表の中の現金を担当することが多い。
(現金を担当するとは会社の監査を行うにあたり現金勘定に適切な数字が計上されているかを検証するのである。)
そして某水産加工系の会社に行った私も現金を担当したのである。
現金の監査手続は非常にシンプルであり実際に会社にある現金を会計士が数えるのである。
当然私もその会社の現金を数えた。実際に数えた所、会社の3月31日(日本の会社の一般的な決算日)付の現金は523,678円であった。
しかし、会社の帳簿を拝見した所、帳簿上の現金は573,678円であった。即ち実際現金の金額の方が帳簿上の金額よりも50,000円少ないのである。
そこで経理部長に何故帳簿の金額と実際の金額が異なるのかを質問した。
すると経理部長(年齢は50歳くらい)は
「なんでだろ~なんでだろ~ね、」
と理由が分からないかのような振りをする。
しかしその会社では金庫(現金は金庫に入っている)のpasswordを知っているのは社長と経理部長しかしない。
私も新人なのでいきなりクライアント先の社長を疑う訳にはいかず粘り強く経理部長を問いただした。
「あなたが分からない訳はないでしょう~!!」
「いや、本当に分からないんですよ~、泥棒でも入ったのかな??」
「仮に泥棒が入ったとしても50,000円だけ盗るとはセコすぎますよ、どうせなら全額盗るでしょ!!」
「他人を気遣う泥棒ですかね、ハッッハッハッハ(笑)」
「笑えねぇ……」(私の心の発言)
このような押し問答が10分くらい続き、とりあえず次に伺う時までに原因を解明するようお願いしてから
その日は帰った。
そして後日再び伺った時に経理部長が以下の回答をしてきた。
「いや~会社の飲み会代で50,000円払ったのを経理処理するのを忘れてまして、それが原因で金額が一致しなかったんですわ~」
私も経理部長の発言を鵜呑みにする訳にも行かず、他の従業員に事情聴取を行いその結果と経理部長がみせてくれた疑惑付の飲み代の請求書との整合性を図ろうしたがどうも整合性が確認できない。
そこで思い切って経理部長にカマをかけた。(本来、このようなことはリスキーすぎてできないがこの一件にかんしては自信があったので思い切ってみた。
「○○さん(経理部長の名前)、あなた私的に50,000円使ったでしょ!!」
すると経理部長は今までにみたことない真剣な眼差し
(後にも先にもこんな真剣な眼差しは他に私はみたことがない)でこう言ったのです。
「先生!!!!
見逃してくれませんかね!!!」
(経理部長渾身の発言)
結果的に彼はクラブの女の子と飯を食べに行きその食事代を会社の金庫から捻出したのである。
後日再びその会社に伺ったがその経理部長の姿が見えなかったのは言うまでもない。
彼は今、どこで、何をしているのだろうか。何となく気になりながら今を生きている私です。
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